週刊少年チャンピオン42号雑感

『ピクル』とは、ジュラ紀から蘇った最古の人類が来日するにいたるまでの経緯を描いた壮大な物語だったのであるッッッ!


いやあ、ラストのピクル来日決定!!!との煽りには思わず吹いた。八週連載してきてこのオチだとかいうがっかり感よりも「来日決定」というあまりにもフレンドリーな言い回しに不意を喰らった感の方が強くてこのオチも許せてしまった。


結局『ピクル』っていうのはバキ外伝って事なのかな?今週を読む限り。実はバキシリーズを全部読んでる訳じゃないんでちょっと自信がないんだけれども、合衆国最強のオリバを破ったバキの相手としてジュラ紀から蘇った最古の人類、ピクル君を考えたものの、さすがに人類がジュラ紀に存在していたとかいうトンデモ設定をバキ世界にそのまま持ち込んじゃうといろいろと不都合があるので、まず別作品の『ピクル』としてピクル君を登場させてワンクッション置こうとしたのではないかと思う。こうして置けば、『ピクル』を読んだ読者にはピクル君の強さや立場が解るし、「いくら、いろんな部分で一線越えてるバキだからってさすがにジュラ紀に存在し塩漬けとなって復活した人類なんてトンデモすぎてバキ世界にあわねーよ」なんていう読者にとっても、あくまで『ピクル』はバキとはパラレルな別作品として解釈出来るし、今後バキ本編にてピクルの設定を明示しなければ。


しかしまあ、あのパワードスーツ、二年以上も中で訓練していたにも関わらず、噛ませ犬にすらなれなかったのはちょっと悲しかった。あのパワードスーツの強さがよく解らなかったってのもあるけど。他はともかくそこだけはかなり残念。
さて来週からは、いよいよ範馬刃牙連載再開だ!といわれてもたぶんほとんどの読者にとってバキが休載していたという実感はなかったと思う(笑)。

ピクル以外の感想

ナンバMG5はサブタイトルが「告白」で剛が遂に鉄に全てを話すお話。鉄にとって憧れであり最も信頼していた人間に裏切られた訳だから、ここで剛の現状を受け容れるなんていう展開にはなるわけないとは思っていたけど、鉄が市松以上のアレ放題なヤンキー高、城南高校に向かっていったあたり、このエピソードかなり入り組んだ事になりそう。果てに待つのは和解か完全なる決別か、そのどちらもあり得るだけに今後の展開が非常に気になる。ただ、鉄が剛の秘密を家族にばらすっていうことだけは、おそらくしないような気がするなあ。


ギャンブルフィッシュでの神出鬼没な阿鼻谷先生がちょとこわい。てか「わわっ!!阿鼻谷だ−ッ!!!」「阿鼻谷が出た−ッ!!」ってもはや幽霊かなんかですか、阿鼻谷先生(笑)。
阿鼻谷ゼミとの対決は先週示した通り三対三のチーム戦。ダイスを使う事以外は事前に何一つ競技内容が知らされないというかなりふりな内容。ただ、チームメンバーは自由に杜夢が選べる様でその点は、まだましか。てっきり残り二人のメンバーにキノコと菜摘を指定してくるかと思っていたので。
とはいうものの、恐怖の阿鼻谷ゼミに立ち向かえる程の強い心を持った奴などそうはいない。メンバー集めをさあどうする、とか思っていたらシルエットと共に月夜野さんがさっそく名乗りを挙げた!いやあ、かつて死力を尽くして戦った相手が今度は仲間として共に戦う、これほどまでに直球で王道な展開をこうもばーん決めてくれると、ベタだなんだと萎えるよりも、格好良くて震えがくるもんだ、やっぱり。
しかし、月夜野さん、せっかく名乗りを挙げたのに、いやだからこそ噛ませ犬になりそうな気がしてならないんだよなあ。ただ、団体戦である以上、一見噛ませ犬扱いで負けた様に見せかけて勝利への布石っていう展開も十分あり得るんでいろいろと期待はふくらむかも。


フルセット!は、塩井先生が何ともいえないエロスを醸し出していて何だかたまらん(笑)。儚げでそれでいて肉感的で、しかも性的興奮を伴わないエロさとでも言えばいいのか、なんだか不思議な感じが凄くいい。
本編ではあらゆる意味で会田君のライバルが現れて、漫画のノリが微妙に変わってきているのが気になるところだけど、バレー部のメンバーがいい意味で変わってきているので、その辺の軸がぶれなければまあ、大丈夫かなあとか思ったり。


さて最後に、今週の不安の種+はひざひざにキタ。ここ数週どうって事ない話が続いていただけに今週は不意を喰らってガクブルだった。いや、もう阿鼻谷先生がかわいく見えたよ今週のアレは……。