週刊少年チャンピオン7号の感想

新連載攻勢第3弾は、『無敵看板娘』『PUNISHER』の佐渡川準による「ハンザスカイ」。高校空手道部血風録とあるようにどうやら空手ものらしい。
中学時代喧嘩に明け暮れて無類の強さを誇った半座龍之介は、そんな血にまみれた世界に嫌気がさし、遠くの高校へと通い平和な生活を送ろうとしていた、というのが導入部。まあここでチャンピオン読者ならば『ナンバMG5』及び『ナンバデッドエンド』がすぐに思い浮かぶ事だろう。実際読んでいてナンバみたいな漫画初めてどうすんだとかちょっと思ったし。しかしそれは佐渡川準とチャンピオン編集部が仕組んだ巧妙な罠だった。半座は即座に正体を現し不良をぼこり、クラスメイトからは距離を置かれてしまう。まあこれだけならどうってことないのだがそこからが凄い。そんなめちゃつよの半座龍之介があっさり空手道部の少女、藤木穂波にあっさりとのされてしまったのだ。この展開にあっけにとられたというかそうきたか!と思ったというかとにかく衝撃を受けたのだ。元々作者が空手経験者だけあって『無敵看板娘』の頃から格闘アクションには独特の迫力があって、それは今作でも十分活かされている訳だ。なので前半の半座の強さも際だっていて、だからこそより穂波にあっさりやられたのにいい意味で裏切られたという感で一杯だ。前作の『PUNISHER』はイマイチだったけど、『ハンザスカイ』はかなり期待が持てそうだ。少なくとも1話は面白かった。

その他感想

範馬刃牙
この国の首相になるということはッ、板垣恵介にこういう風に描かれてしまうというとだッ!!
日本国が完全に範馬勇次郎一人にいい様にされているというどんだけだよと言いたくなる話。まあアメリカだって完全に噛ませというか勇次郎すげーっていう踏み台にされているんだから日本がそう書かれてしまうのもしょうがない。
とりあえず、こども手当てどころではない300キロの一万円札の束を渡された描写は鳩山さん怒ってもいいと思う。いや、まああの人はあくまで波斗山であって実在の人物とは一切関係ないって注釈もちゃんと書いてあるんだからのだから鳩山さんが怒るとかお門違いか(笑)。

弱虫ペダル
先頭に追いつくために走る坂道の前に、道一杯に固まった集団が立ちはだかる。それはまるで箱根の関所のよう。普通の人間ならそこで諦める所だが、坂道は良くも悪くも普通ではなかった。道と溝の間の僅かなヘリの上を走ることで抜き去るための隙間を確保し、見事集団を抜き去り残すは最後の100人目。後はみんなに追いつくだけだ!と思っていたらここでまさかの御堂筋登場。てかすげー怖いんだけど登場シーン。これ自転車漫画だよね、不安の種じゃないよね。下手な妖怪よりもずっと怖い。こんな御堂筋に果たして坂道は勝てるのか!

バチバチ
阿形対猛虎決着。王虎が付き人云々の約束から、漫画的におそらく猛虎が勝つだろうは思っていたけど、それでも手に汗握る展開で非常に熱かった。実際阿形が勝つんじゃないかと冷や冷やしたし。いや別に阿形さんが勝ってもいいんだけど。阿形さんも、単なる力バカではなく冷静に状況を見られる部分が描写されていて良かったしね。この一戦が鯉太郎の心に何かを残したようで、今後が非常に楽しみだ。

その他、チェーンソーは木を切る道具だと激しく主張しておきたかったり。斬鬼さんのいかれ具合は素敵過ぎるぜ!