週刊少年チャンピオン23号の感想

今週の巻頭カラーはケルベロス。しかしさすがに単独表紙は貰えなかったか……。編集部のケルベロスへの期待度は大きいけど、このプッシュが続くかどうかはもうすぐ発売の一巻の売り上げ次第なんだろう、たぶん。ケルベロスにとってこれからが正念場だなあ。
本編の方は、化物にされようが大事な人を守る力をくれた雪房を景が信頼し、そして雪房がその景の信頼に応えたのがしびれるほど格好良かった。ほんとこの二人のコンビはいいなあ。仇喰が言うように景に知らされていない事実を知ってしまったときや、己が化物となってしまった現実に向き合わなければならなくなったとき、その信頼が揺らいでしまうこともあるかもしれないけれど、敵を目の前にしている今、パートナーと協力して迷わず戦える景の真っ直ぐさは少年漫画の主人公として清々しくて好きだ。戦いが終わって全てが丸く収まるその時まで、景と雪房、この二人が良きコンビであればいいのだけど。けど景の進む道は過酷そうだからなあ、その先にハッピーエンドがあるかどうかは結構怪しそうなんだよなあ。それはそうと倒れている世々さんはなんかこうぐっとくるものがあるよね!

あと今週号で注目すべきはまたもや登場のブラックジャック創作秘話。半分くらいはブラックジャックというか壁村耐三物語といった方が適切なような気もするけど(笑)、絶妙に泥臭い絵が凄まじい迫力を醸し出していてとにかく面白かった。特に原稿を早く上げようと適当な返答をした編集に対する手塚治虫の怒りの形相とか迫力が凄い。そして壁村編集長はこうして漫画でみる分には面白いけど、こんな人現実にいたら絶対にお近づきになりたくないなあと思った。

それと、秋田書店はトンボーの2巻を出してやってください。2巻未発売中!!ってあまりにも悲しすぎる煽りでネタにもし辛いんですが。このスーパーバイトJがタンコーボンが出る布石だったらいいんだけどね。壁村編集長といい秋田書店マジおっかねぇ。しかしジュン・ヌマタはおばさんを可愛く描くことにかけては天下一品だな。可愛く見えるけどよく見るとちゃんとおばさんになっているのがすげぇ!