ノノノノ9巻読んだ

帯に、

オリンピック観戦前の必読書!!
あまり知られていないスキージャンプの魅力と奥深さをわかりやすく面白く描く、天才男装少女の成長譚!!

てあるけどさ、それで内容がアレかよ!
確かに、このスキージャンプの魅力と奥深さをわかりやすく云々の文句は間違っていないしこの漫画が主人公ノノの成長譚である事も全く持って正しい。
けど、15歳の少女を無理矢理脅して裸にするおっさんの出てくる漫画を果たしてオリンピック観戦前の必読書とまで言っちゃっていいものだろうか。まあ、この帯絶対その辺狙っていると思うけど(笑)。
しっかしまあ、その火野絡みのエピソードはオカズにもネタにも出来ないくらい痛々しくて読むのが辛かった。まあその分岸谷登場のカタルシスはもの凄いものがあったけど。前巻で底まで落ちた岸谷株が一気に高騰したよ。今巻の岸谷はマジ格好よかったというか、痺れたね。刺されても気丈に振る舞ってノノに心配かけさせまいとしたところも含めて。それにしても、この9巻改めて見直すまでもなくこれをラブコメとうのはどうかと思います岡本先生。
この『ノノノノ』の魅力って、男装した主人公ノノを始め、尻屋先輩や岸谷などのエキセントリックなキャラに、極めてスポーツ漫画として真っ当に描かれたスキージャンプ(つってもスキージャンプに全く明るくないのであくまで漫画を読んで受けた印象だけど)、そして今巻のアレやノノに上半身裸にブリーフ履かせるといった物語上必然性はあるけど何かがナチュラルにずれてる展開が奇跡的なバランスで混じり合っているところにあるのだと思う。単なるスポーツ漫画ではないが、かといってスポーツを疎かにしている訳でもなく、ネタ成分も多めだが狙ったネタばかりでもない、そんな漫画なのだ『ノノノノ』は。
なのでオリンピック観戦前に読むのも結構いいと思うんだよね。スキージャンプが結構気になり出すし。でもやっぱり帯にそう書くのは詐欺に近いな。その辺も含めてこの漫画の魅力といえばそうだけど。

ノノノノ 9 (ヤングジャンプコミックス)

ノノノノ 9 (ヤングジャンプコミックス)